出典:Livedoor News
今回は巷で話題の、東京五輪パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長について、インド占星術で見ていきます。
「女性は話が長い」という誤解
問題となっているのは、森会長が言ったことになっている「女性は話が長い」という部分ですね。この発言が波紋を呼び、日本だけではなく世界からも反感を買っているようです。
女性理事の割合を40%に増やすことが評議員会で決定、その際のコメントで森会長が放った発言が「女性蔑視」だと伝えています。
森会長:
「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」
「今までの倍、時間がかかる」
「女性というのは競争意識が強い」
「誰か1人が手を挙げて言うと、自分も言わなきゃいけないと思うのだろう」
この発言が「女性は話が長い」の一言に集約され、1人歩きしているようにも見えます。特に海外のメディアでその傾向が見られますね。
この表現では、「女性は理事会で意味のない話をダラダラとしてしまう」という風にも捉えられてしまうため、今回色々なところで反発があるのではないでしょうか。
森会長の発言の真意
※森会長の出生時刻は不明ですが、森会長の結婚のタイミング、2001年に内閣総理大臣に就任したタイミングなどから、時刻はおおよそ修正済みです。
森会長の部下(女性理事)の特徴をチャートで見る限り、自分の意見をしっかりと持つ、意識がとても高い方達なのでは、と読み取れます。
それもそのはず。元オリンピック選手である橋本聖子さんや溝口紀子さん、山口香さんなどの顔ぶれを見ても判る通り、元アスリートの方がほとんどですから。
チャートを読む限りですが、競争意識というよりは積極的に意見を出し、議論することに意味があるという考えの元、活発に発言をしておられるのではないでしょうか。
ですので「それぞれの意見を一つにまとめるには時間がかかる」という事だと推測できます。
それに元アスリートですから、仮に競争意識が強くても違和感はありません。
それに「女性」が競争意識が強いのではなく、「(森会長の部下に当たる)女性理事」がそうなのであって、女性と一括りにしては誤解を招くのではないでしょうか。
庇うわけではないですが、森会長は「女性の話はダラダラと長い」ということを言いたいわけではないと思うんです。
「意識が高い女性議員達の意見をまとめることが難しく、いつもの倍時間がかかってしまう」ということをただ伝えたかったのではないでしょうか。(そもそも、この場でそれを言う必要があるのか、とも思いますが笑)
森会長の性格と対人関係
森会長のチャートからは、頑固な性質が読み取れます。自分の絶対的な考え、価値観があるため、人の話を聞き入れることが苦手でしょうね。
なぜなら、自分の考えが一番だと思われているでしょうし、部下の発言を柔軟に取り入れ、新しい結論を導くようなことは最も苦手だからでしょう。
だから、色々な意見を理事会で出して来られると面倒だ、話が長くなる、と愚痴を言いたくなるのでしょう。
恐らく「自分について来れる奴だけついてこい」というようなワンマン気質かもしれません。
ですので、この方は残念ながら、あまり人望がありません。人が離れていきやすいでしょうね。リーダーとしても、資質に疑問が残ります。
星の配置から読み取れることとして、森会長の考えに従わないような人は、権力を使い圧力をかけるようなこともあるのかもしれません。
今回の発言に対し、内部の女性陣から反発の声があまり上がっていないことも気になります。
口は災いの元
対人関係に問題が生じるのは、この方の発言に問題があるためです。
「口は災いの元」と言いますが、この方の場合、発言に相当なインパクトが感じられます。
「インパクト」というよりは「破壊力」という感じすらします。豊かに実った畑を、一瞬で焼き尽くして更地にするような、物事をダメにしてしまうような発言が多いんです。
この方の発言が常に批判的であり、人を攻撃したり傷つけるものが多いのは、ホロスコープによく現れています。
そして、批判の対象が女性になりやすいようです。
過去にも、浅田真央さんに対し「大事なところで転ぶ」という発言や、「子供を産まない女性に対して税金で面倒を見るのはおかしい」などという発言が見られました。
「女性とは○○であるべき」
ではなぜ、森会長は女性に対してこのような発言をしてしまうのでしょうか。
森会長は、特に女性に対して「あるべき姿」を強く求めているように感じます。
「女性とはこうあるべきもの」という固定観念が強い方だということです。
森会長が女性に求めていることは、自分の意見に黙って従ってくれるような「従順な女性」という感じがします。
昔ながらの考えを持った古風な女性が、森会長の理想とする女性像なのでしょう。
オリンピックの理事会に限らず、女性は若いうちに結婚して子供をたくさん産み・・・という、伝統的な「女性の役割」も求めておられるはずです。
理想の女性像に当てはまらない人に対しては、どうしても批判的になり、チクチクと言葉で攻撃してしまうのではないでしょうか。
「あるべき姿」の強要・批判をする人達の特徴
「あるべき姿」を求める風潮、それは森会長に限った話ではないと思います。
今回の発言に対し、「森会長はオリンピック組織委員長に相応しくない」「辞任すべき」とSNS等で発言が見られます。
森会長にオリンピック組織委員会としてあるべき姿を求め、それに相応しくないと批判している人は、森会長と全く同じ要素を自分の中に持っています。
「あるべき姿」に当てはまらないと、批判・攻撃する部分です。
なぜ森会長の発言が気に触るのか。それは自分自身にも同じく批判・攻撃的な傾向があり、森会長を通じて自分の嫌な部分を投影しているからなんです。
また、双方とも想像力に欠けているところも共通していると感じます。
大衆に向けてこれを言ったらどんな影響があるのか、人がどう思うのか、という想像をせず、ただ責任もなく言い放つところです。
「女性が・・・」と一括りにして言えば、女性からの反発が返ってくること、またオリンピック開催に及ぼす影響範囲がどうなる、ということを想像せずに無責任に言ってしまうこと、また「辞任」を要求する人は、森会長のこれまでの功績や実際に辞任した後のことは考えられずに、無責任に辞任を要求しているだけに感じます。
後先のことを考えず、他者を無責任に批判する部分はどちらも同じです。
ですが健全な捉え方が出来る人は、森会長の謝罪を受け入れ、許すこともできるはずです。
人は写鏡と言いますが、この件で批判している人達は、森会長と同様の認知の歪みがあるのかもしれません。
森会長の今と昔
若い人は知らないかもしれませんが、森会長は過去、総理大臣に就任していた時期があります。
2000年4月5日から2001年4月26日
およそ1年間という短さですが、インド占星術で射手座期に移行したタイミングの出来事でした。
この時期の角度は仕事面で非常に良い結果をもたらしますが、ネガティブな要素も含まれています。それは、他者から冷遇されやすく、物事が中断に追い込まれるという部分です。
ヴィムショッタリ・ダシャーは土星期の終盤です。1年で首相の座を撤退することになったのも、この方の総理大臣としての資質を内部で問われたことが原因でした。
やはりここでも、対人関係の問題があります。人望がないために、リーダーとして支持が得られなかった、ということでしょう。
森会長は生来的に政界でトップに立つ宿命はありますが、突然の事態に足元を救われてしまうような不安定な星の配置があります。
そして現在。ケートゥ期です。森会長の対人関係は女性が中心となりやすいでしょうし、ワンマンな気質がより一層強調されてしまいそうな時期となりやすいです。
特に、日頃から抱いている他者に対する批判的な想念が、具現化している感じがします。
失言があっても即、辞任ということにはならないかもしれませんが、今回も立場が非常に不安定な感じがします。
この時期も、大衆から支持が得られず人が離れていきやすいでしょう。
全ての原因は、この方が他者に対して理想が高いあまりに批判的になり、人を受け入れる器が小さいという部分にあると思います。
人から受け入れられるには
文化心理学では「関係流動性」という概念があります。
関係流動性が高い地域では、組織内にいる気に入らない相手を簡単に取り替えようとする風潮があります。これは都心部や先進国でよく見られる傾向と言われています。
対して、関係流動性が低い地域では、簡単に人を入れ替えることができないため、相手と上手く関係を築いていく努力が求められます。
例えば、芸能界や政界で何かをやらかすと、すぐに引退や辞任を迫る傾向は、関係流動性の高さが伺えますね。
気に入らない相手を表舞台から引き摺り下ろす風潮は、個人的にあまり好きではありません。
人は完璧ではありませんから、間違うこともありますし、良くないと分かっていながらやむを得ずやってしまうこともあるでしょう。
でも人というのは、自分の価値観の尺度でしか、相手を見ることができないんですね。
気に入らない相手を取り替えることは簡単かもしれませんが、相手を許す方が結果的によい関係を築くことができます。
森会長も、森会長を批判する人も、人を受け入れ許す学びがあるように感じますし、人を受け入れれば、自分自身も人から受け入れてもらえるはずです。
長い理事会を一つにまとめるのは
最後に「女性がたくさんいる理事会は長い」の話に戻ると、活発に議論をする女性理事の意見をまとめるリーダーの資質が問われるのではないでしょうか。
溝口紀子さん:
「(時間がかかるのは)女性理事の問題ではなく、会議進行役の手腕によるものだと思う」
仰る通り、という感じがします。無駄に辞任、辞任と騒ぎ立てることはせず、冷静に分析されているところが素晴らしいですね。
森喜朗会長に東京五輪組織委員長の辞任求める声が続々。「#森喜朗氏は引退してください」がTwitterで拡がる
森会長:「私どもの組織委員会にも女性は何人いたっけ?7人くらいか。7人くらいおりますが、みんなわきまえておられて。みんな競技団体からのご出身であり、国際的に大きな場所を踏んでおられる方々ばかりです。ですから、お話もシュッとして、的を射た、そういう我々は非常に役立っておりますが。次は女性を選ぼうと、そういうわけであります。」
この部分、誰もメディアで取り上げていないのは残念です。
そもそも、女性蔑視する人が「女性理事を40%に増やす」というような発言はしないのでは?と思いました。
余計なことは言わず、冒頭にこのお話だけをされるべきでしたね・・・